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疾患別最新医学ニュース（頭痛）４

妊婦の片頭痛と脳卒中併発との間に強い関連性

片頭痛を有する妊婦は血管疾患、特に脳卒中を併発するリスクがきわめて高いと、米ウェイクフォレスト大学などのグループが発表しました（Bushnell CD, et al. BMJ 2009; 338: b664.）。

こういった統計研究は、関連がないものまで関連があるかのような結果がでることがあります。また他の原因で脳卒中になった場合でも、その原因と妊娠中の片頭痛と関連がある場合に、あたかも妊娠中の片頭痛と脳卒中が関連しているような結果が出ることがあります。

片頭痛は脳・頭部の血管の慢性炎症疾患ですので、それが脳卒中に関連している可能性は否定できませんが、なぜ妊婦なのかなど今後の研究の積み重ねが必要と感じます。

研究内容はこちら↓

妊娠中の片頭痛と血管疾患との関係を検討する目的で症例対照研究を行った。米国の入院患者に関するデータベースから2000～03年の妊 娠に関連する入院1,834万5,538件のデータを入手。うち、片頭痛の診断は3万3,956件（分娩10万件当たり185件）であった。

解析の結果、片頭痛を有する妊婦の他疾患診断オッズ比は脳卒中が15.05、心筋梗塞/心疾患が2.11、肺塞栓/静脈血栓塞栓症が3.23、高血圧が 8.61、蛋白尿を伴う妊娠高血圧症候群/妊娠高血圧が2.29、喫煙が2.85、糖尿病が1.96であった。一方、片頭痛と非血管疾患（肺炎、輸血、分娩後の感染症、出血）との間には関連は認められなかった。

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