疾患別最新医学ニュース(関節リウマチ)4

関節リウマチ男性患者のMTX肺炎、年間発症率は0.67

東京女子医大附属膠原病リウマチ痛風センターの設楽久美氏らは、第51回日本リウマチ学会総会・学術集会で、約6000例の慢性関節リウマチ患者さんを対象とした前向きコホート研究を基に、男性慢性関節リウマチ患者さんでは、新規のメトトレキサート(MTX)肺炎の年間発症率が0.67%、リウマチ肺が0.15%だったことを報告しました。

関節リウマチ(RA)患者さんは間質性肺炎を合併することが少なくありません。いわゆるリウマチ肺のように関節リウマチそのものの病変として現れるだけでなく、感染症や関節リウマチ治療薬によって発症することもあります。2002年の日本リウマチ学会では、RA患者の死因の10%が間質性肺炎であったことが報告されています。

関節リウマチ治療薬によるものとしては、頻繁に使用されるメトトレキサート(MTX)に起因するMTX肺炎が問題視されていました。

1000人当たりの年齢調整罹患率を算出した場合、MTX肺炎は男性6.667、女性1.013、男女合わせて3.775、リウマチ肺は男性1.452、女性0.667、男女合わせて1.056で、MTX肺炎、リウマチ肺とも男性に多く発症しています。男性関節リウマチ患者では、MTX肺炎の新規の年間発症率は0.67%、リウマチ肺は0.15%になります。

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