エンテオス最新健康ニュース(46)

加糖飲料摂取量と冠動脈疾患リスクが関連

加糖飲料の摂取量が冠動脈疾患(CHD)発症、CHDの中間的パラメータである血清脂質、炎症反応、レプチンと関連することが論文報告されました(Circulation 2012年3月12日オンライン版)。

一方、人工甘味料入り飲料ではCHD発症との関連性は示されなかったといいます。しかし、人工甘味料入り飲料でも、炭酸が入っていない飲料では発症リスクの有意な上昇が示されました。アスパラタームなどの直接作用が危惧されます。

すでに加工食品がさまざまな慢性炎症疾患の原因となることは多くの論文で示されてきています。とくに糖を多量に含む飲食物は、IGF-1という細胞の増殖や炎症を促す物質の産生を促しますので、癌や慢性炎症疾患が起こります。慢性炎症が血管に起これば、動脈硬化になりますので、この結果はその追認のようなものですね。

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→加糖飲料の摂取量と冠動脈疾患(CHD)の関連性を示す研究では、既に関連性が明らかな2型糖尿病、体重増加によるものとされていた。しかし、これらの危険因子で補正したNurses' Health Studyの解析結果(Am J Clin Nutr 2009; 89: 1037-1042)から、他の作用因子の関与が示唆されていた。

HPFSに登録された男性のうち、4万2,883例(40~75歳)を対象に、加糖飲料(カフェイン入りコーラ・カフェインフリーコーラ、コーラ以外の加糖炭酸飲料、炭酸が入っていない加糖飲料)および人工甘味料入り飲料(カフェイン入り低カロリー炭酸入り飲料、炭酸が入っていない低カロリー飲料)の摂取量が致死性・非致死性CHD発症に及ぼす影響を検討した。

なお、飲料摂取量は食物摂取頻度調査票(FFQ)に基づき四分位に分けた〔第1四分位群:全く飲まない、第2四分位群:335mLを2回/月、第3四分位群:1~4回/週、第4四分位群:4.5/週~7.5回/日(加糖飲料)、4.5/週~18回/日(人工甘味料入り飲料)〕。

追跡期間22年(1986~2008年)でCHDを発症したのは3,683例。喫煙、身体活動度、アルコール摂取、家族歴、BMIなどの交絡因子で補正後、CHD発症リスクは摂取量が増えるにつれ高くなった(いずれもP for trend<0.001)、第1四分位群に比べて第4四分位群では20%も上昇していた〔相対リスク(RR)1.20、95%CI 1.09~1.33〕。

一方、人工甘味料入り飲料ではCHD発症との関連性は示されなかった(第1四分位群に対する第4四分位群のRR 1.02、同0.93~1.12、P=0.28)。

さらに加糖飲料では、人工甘味料入り飲料では有意性が示されなかった中性脂肪、C反応性蛋白(CRP)、インターロイキン(IL)-6、抗腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)、TNFR2などの増加や、HDLコレステロール(HDL-C)、レプチンなどの有意な減少が認められた(P<0.01〜0.03)。

なお、CHDとの関連性が見られなかった人工甘味料入り飲料でも、炭酸が入っていない飲料では発症リスクの有意な上昇が示されている(RR 1.20、95%CI 1.07~1.35、P<0.01)。しかし、その原因は明らかでないという。

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