エンテオス最新健康ニュース(5)

カルシウム摂取量の多い女性でがん発症リスクが低い

カルシウム(Ca)摂取量の多い女性では全がん発症リスクが低く、またCa摂取量が多い男女では結腸直腸がんなど消化器系がんの発症リスクが低いことが報告されました<Archives of Internal Medicine(2009; 169: 391-401)>。

米国医学研究所(ワシントン)は50歳以上の成人に1日1,200mgのCa摂取を推奨しており、また2005年の米国人向け食事ガイドラインは 1日3杯の低脂肪または無脂肪乳製品の摂取を推奨しています。

今回、現行の推奨に準拠したCa摂取量は、女性に限ればすべてのがんリスクの低下、また男女とも消化器系がん、特に結腸直腸がんリスクの低下と関連していることが報告されました。

Caは消化管と乳房の細胞における異常な増殖を抑制し、正常な分化を促進することから乳がんや消化器系のガンを低下されることが示唆されています。さらに、胆汁酸と脂肪酸に結合するため、大腸の粘膜への損傷を低下させる可能性があるといいます。

欧米人はほとんどがカルシウムを乳製品から摂取していますが、日本人は古来よりカルシウムの摂取は魚介類、海藻類です(欧米人は魚を常食する習慣がありません)。

大型の魚に関しては、水銀などの海洋汚染物質の濃縮が心配ですが、乳製品の汚染(農薬、抗生物質、成長ホルモンなど)が危惧されるなか、魚介類や海藻類からのカルシウム摂取は理想的だと考えます。

論文の詳細はこちら

→ Park博士らは、米国立衛生研究所(NIH)のAARP Diet and Health Studyに参加した男性29万3,907人と女性19万8,903人から得られたデータを分析。参加者は1995?96年の研究登録時にアンケートを通 じて、乳製品などの食物の摂取量と頻度、またサプリメント摂取の有無について回答した。その記録を州のがん登録と照合し、2003年までの新規がん症例を 同定した。

平均7年間の追跡期間中、新がん症例が男性の3万6,965例(12.6%)、女性の1万6,605例(8.3%)で同定された。Ca摂取量は、 男性では総発がん数と関連していなかった。一方、女性では1,300mg/日までのCa摂取はリスク低下と関連していたが、それ以上の摂取ではリスク低下 は認められなかった。

また、男女ともに乳製品およびCaの摂取量と消化器系がんの発症とは逆相関していた。食事とサプリメントによってCaを最も多く摂取した最高五分 位(約1,530mg/日)の男性では、最も摂取量の少ない最低五分位(526mg/日)の男性と比べて発がんリスクが16%低下していた。女性で は、Ca摂取量が最高五分位(1,881mg/日)では、最低五分位(494mg/日)に比べてリスクが23%低かった。リスク低下は結腸直腸がんで著明 であった。Caと乳製品の摂取量は前立腺がん、乳がん、消化器系以外のがんとは関連していなかった。

エンテオス最新健康ニュース目次

ご注文はこちら
Copyright (C) 自然治癒健康食品のエンテオス. All Rights Reserved.