ペニントン生物医学研究センター(米ルイジアナ州バトンルージュ)のTimothy S. Church教授らは,エアロビクスセンター縦断研究に参加した健康な男性の代表サンプル452例のデータを分析し,体内の炎症活動は適正な体重であれば 低下するが,肥満になると亢進することを報告しました(British Journal of Sports Medicine(2008;オンライン版)。
被験者の体重,身長,血圧を測定し,血液サンプルを採取した。次いで標準的なトレッドミル運動負荷試験で心肺機能を評価しました。
その結果,年齢調整後,適切な運動を行っていた男性ですべての白血球数が最も少なく,体脂肪率が高い男性ほど白血球数も多いことが明らかとなった。さらに,総白血球数と好中球,リンパ球,好塩基球の数は体脂肪率が高く,身体活動レベルが低い男性でより多かった。
総白血球数(好中球,リンパ球,単球,好塩基球,好酸球)の上昇は,体内の炎症活動の亢進、冠動脈疾患のマーカーとなります。肥満はガン、リウマチ、膠原病などの慢性病を引き起こす慢性炎症疾患の元凶となっていることが今回の論文からも伺えました。
食習慣を含めた生活習慣改善がガン、リウマチ、膠原病などの慢性病を根治させる秘訣です。急がば回れですね。