アレルギー疾患や関節リウマチ・膠原病などの自己免疫疾患につながる過剰に起こる炎症反応を、正常に終わらせる働きを持つ酵素を理化学研究所などがマウスで発見、4月29日(2007)付の米科学誌ネイチャーイムノロジー電子版に発表しました。
免疫の最前線で活躍する樹状細胞と呼ばれる白血球の一種が細菌やウイルスへの感染を感知すると、同細胞内でタンパク質「NFκB」が炎症反応を起こす遺伝子の働きを高めます。
NFκBの働きが低下した細胞を調べ、ある特定の酵素がNFκBを分解する反応を促進していることを突き止められました。酵素によってNFκBの分解が進み、関節リウマチや膠原病などの過剰な炎症を防いでいると可能性があるといいます。今後、このような過剰な炎症反応を防ぐ酵素を臨床応用していくことで、関節リウマチや膠原病の治療につながれば吉報だと思います。