疾患別最新医学ニュース(膠原病)4
膠原病の治療で使用される免疫抑制剤について(シクロフォスファミド、アザチオプリン)
膠原病の治療薬としての免疫抑制剤の位置づけ
膠原病の治療では、ステロイド薬を中心とする非特異的治療に依存してきた。免疫抑制剤による膠原病治療ターゲットは、リンパ球を制御することで、病態形成の中心となるサイトカインを間接的にコントロールすることである。ステロイドと生物学的製剤の中間的な治療戦略といえるが、一般的に副作用は強い。現在日本では、副作用が比較的弱い免疫抑制剤が開発されてきている。
- シクロフォスファミド(商品名:エンドキサン)
- 核酸とタンパク質を結合して、核酸代謝を阻害し、リンパ球の細胞周期を阻害する。抗がん剤として認可されているが、膠原病などの自己免疫疾患に対する免疫抑制剤治療としての保険適応はない。
適応となる膠原病・難病
- SLE(全身性エリテマトーデス)
- 悪性関節リウマチ
- 血管炎症候群(ANCA陽性)
- 間質性肺炎
副作用
- アザチオプリン(商品名:イムラン)
- 6-MPを経て代謝されるプリンヌクレオチド生合成を阻害してリンパ球の増殖を抑制する。膠原病などの自己免疫疾患に対する免疫抑制剤治療としての保険適応はない。
適応となる膠原病・難病
- 顕微鏡的多発動脈炎、ウエゲナー肉芽腫など血管炎症候群(ANCA陽性)
- SLE(全身性エリテマトーデス)
- 間質性肺炎
副作用
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