疾患別最新医学ニュース(膠原病)3

膠原病の治療で使用される免疫抑制剤について(タクロリムス)

膠原病の治療薬としての免疫抑制剤の位置づけ

膠原病の治療では、ステロイド薬を中心とする非特異的治療に依存してきた。免疫抑制剤による膠原病治療ターゲットは、リンパ球を制御することで、病態形成の中心となるサイトカインを間接的にコントロールすることである。ステロイドと生物学的製剤の中間的な治療戦略といえるが、一般的に副作用は強い。現在日本では、副作用が比較的弱い免疫抑制剤が開発されてきている。

タクロリムス(商品名:プログラフ、プロトピック軟膏)
シクロスポリンと同様に転写因子NFATの核内移行を阻害し、膠原病の病態悪化に関与するIL-2等のサイトカインを阻害する。

適応となる膠原病・難病

  • アトピー性皮膚炎(ステロイド抵抗性)
  • 全身型重症筋無力症
  • 関節リウマチ(適用申請中)

副作用

  • 心機能障害
  • 腎臓障害
  • 膵臓障害
  • 易感染性

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